東北の奇祭「やや祭り」は1月15日に一番近い日曜日、ケンダイという腰ミノ姿の裸少年達が冷水を浴び、安産と無病息災・身体堅固を祈願するお祭りです。
厳寒の中、みそぎ台の上で肩から手桶で何杯も冷水を浴びた後、集落内を一周し神社にお参りする光景は厳粛そのものであり祭りのみどころです。
「ややまつり」の概要
庄内町千河原に古くから伝わる「やや祭り」は、厳寒の1月中旬に行われてきた祭りで、安産と無病息災・身体堅固を祈願します。
祭りの由来として伝えられているのは、むかし、第15代応神天皇の皇子である大山守命が皇位継承争いで追われ、、現在の千河原に逃れてきたという。
その村で妊婦の産部屋にかくまってもらった際、身重の妊婦が自身の苦しみも忘れてかくまってくれたことに感謝し、
「私はたとえ死んだとしても神となりお前の身を守ってやろう。また、世の産女の安産を祈ってやろう。もし難産の場合は私の名を唱えよ。必ず助けてつかわそう」
と言い残したことが由来と伝えられています。
この話から、千河原の八幡神社は安産と子孫繁栄の神様を奉る神社となり、その八幡神社において、村の若者が子孫不足解消のためにみそぎを奉納し、お百度を踏んで子孫繁栄を祈ったのがやや祭りの起こりとされている。
戦時中には中断されたが、戦後になって祭りは復興し、主役が少年たちに移っていったのだそうである。
やや祭りの日程は八幡神社の歳越祭りであり、もともと1月16日に行われていましたが、子どもたちが参加しやすいようにと、近年では1月15日の成人の日に行われていました。
現在では、成人の日が変更になったために1月15日に一番近い日曜日に行われています。
やや祭り2020年の開催情報
基本情報
名 称 | やや祭り |
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開催日・期間 | 2020年1月12日(日)13:00 ~ 〈毎年1月15日に近い日曜日〉 |
開催場所 | 千河原八幡神社 |
所 在 地 | 山形県東田川郡庄内町千河原字前野359-1 |
料 金 | 入場無料 |
アクセス(公共交通) | JR余目駅からタクシー10分 |
アクセス(車) | 東北自動車道 酒田ICから車で25分 [駐車場]なし。 |
問合せ先 | 庄内町観光協会 電話番号/0234-42-2922 ホームページ/庄内町観光協会公式サイト |
行事の詳細とみどころ
「やや祭り」の当日、千河原八幡神社では朝早くから地域住民が男児たちが水をかぶる”みそぎ台”や浴びる冷水などを整えていきます。
参加者はくじ引きで水をかぶる順番が決められ禊ぎが始まります。
禊ぎの介添えをする親族が藁とモミの木で作った冠を掲げる前で、一人ずつ舞台の上に立ち、両手を静かに上げ静止します。
白装束の二人の神官が、昨日から汲み置きした水を両肩にそれぞれかけ、更にもう一杯かけますが冷水を浴びた男児達はそのまま集落内を一周した後、神社にお参りします。
男児たちが千河原八幡神社に到着するころ、境内では青年たちの“みそぎ”お百度参りが始まり神社本殿と鳥居との間を往復し、祈願を行います。
約300年前から行われているという。肩から手桶で何杯も冷水を浴びる光景は厳粛そのものであり、見物人が思わず身ぶるいするようなこの行事こそ、祭りのみどころといえます。
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介添えの親族が持つ冠は藁とモミの木で作られたもので魔除けの唐辛子が刺されています。
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大役を勤め上げ晴れ晴れとした笑顔で帰宅の途に就きます。
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祭りの様子を動画でご覧いただけます
山形県庄内町
地 図 情 報