王子稲荷神社「凧市」2020年の行事や日程

王子稲荷神社「凧市」2020年の行事や日程

2020年1月15日

王子稲荷神社の特徴的な祭礼としては、2月の午の日において初午祭・二ノ午祭(・三ノ午祭)が催され、そこで火伏せの縁起物の凧を商う凧市が立つことで知られています。

この日は約100店もの露店も出店し、神楽殿では舞が奉納され、多くの参拝者で賑わいをみせます。

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王子稲荷神社「凧市」の開催概要

全国の稲荷社の総本社である京都・伏見稲荷大社の創建伝承の一つに、祭神・宇迦御霊神が和銅4年(711年)2月の初午の日に稲荷山に降臨した日とされ、各地の稲荷神社でお祭りが開催されます。

その流れで王子稲荷神社では、2月の午の日に初午祭・二ノ午祭・三ノ午祭が催されるが、そこで「凧市」が立つのである(ただし三の午の日は無い年の方が多く、その年は当然三ノ午祭は催されない)。

王子稲荷神社で「凧市」が立つようになったのは、たびたび大火事に見舞われた江戸時代、熱風が大火につながることから、風を切って揚がる凧を火事除けのお守りとして王子稲荷神社の奴凧を「火防の凧」として受けたのが始まりとされています。

「凧市」は江戸時代から続く歴史ある行事。例年、同神社の境内社務所には、縦約20cm×横25cmの「火防の凧」(1,400円)を求め、2日間で約5万人の参拝者が訪れ、旧参道沿い約200mには屋台約100店が立ち並び、午前中から参拝者や親子連れなど多くの人で賑わいをみせます。

火防の凧

王子稲荷神社「凧市」2020の開催基本情報

名  称王子稲荷神社「凧市」
開催期間2020年2月9日 毎年初午に実施
2020年2月21日 毎年二の午に実施
開催場所王子稲荷神社
所 在 地東京都北区岸町1-12-26
料  金入場無料
アクセス(公共交通)JR王子駅北口から徒歩で7分
東京メトロ南北線王子駅から徒歩で7分
都電荒川線「王子駅前駅」徒歩18分
問合せ先王子稲荷神社
電話番号/03-3907-3032
備  考 

行事の詳細とみどころ

王子稲荷神社の2月の午の日は、大勢の参詣者で混雑します。

王子駅から続く参道は、歩行者専用道路になり、多くの露店が立ち並びます。
屋台がつらなる道を歩いて王子稲荷へ向かいますが参拝する行列は、200m及び待ち時間も1時間と言われるほどになります。

奴凧をまつると火難をまぬがれ、無病息災、商売繁盛にご利益があるとされている「火防の凧」は王子稲荷神社の社務所で授与されます。

神楽殿では奉納舞やきつね踊りなどの芸能が奉納されます。また、2月の午の日は、普段一般公開はしていない国認定重要美術品を拝観できる絶好のチャンスです。

神楽殿での催し

凧市で賑わうなか神楽殿では様々な奉納舞が披露され本殿に参拝された沢山の方を楽しませてくれます。

神社付属の幼稚園の女の子たちによる「浦安の舞」や男の子たちの「剣舞」、地元小学生と幼稚園生(王子白狐衆)の「お囃子ときつね踊り」、地元の子供たちが白狐のお面を被って演じる「江戸囃子」、着物ドリーマーズによる狐の花嫁と送り出す母狐の物語「狐母娘の舞」などが上演されます。

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 女子園児による浦安の舞

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 男子園児による剣舞

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 神楽殿

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 狐母娘の舞

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屋台

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 王子稲荷凧市の屋台

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当日は100件以上の屋台が立ち並び、賑やかな雰囲気が王子稲荷凧市を盛り上げてくれます。
寒い冬には温かい屋台料理が食べたくなります、参拝がてらに屋台で美味しいグルメを満喫するのもいいですね!

初午の日は、稲荷ずしを食べる風習から、稲荷ずしのお店も出ています。
いろいろなお店が出ていて、夜の20:00まで営業しています。
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 社務所

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火防けの凧は社務所でしか貰えませんが、参道に並ぶたくさん屋台の中にわずかですが凧屋もあり、小さなミニチュアの凧や凧をモチーフとした小物などが売られています。凧市に訪れた記念やお土産として人気だそうです。
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凧市の日だけの御朱印

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凧市が開かれる日だけ御朱印の墨書きが変わるため、初穂料は800円になります。
書置きであれば500円で貰うことができます。

御朱印集めが趣味である人もない人も、せっかく御朱印を貰うのならば初午の日限定の御朱印を貰ってみてはいかがでしょうか!
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 王子稲荷神社御朱印

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2月の午の日に拝観できる重要美術品

初午祭の日には2月の午の日だけ拝観できる国認定重要美術品、柴田是真の「額面著色鬼女図」や拝殿の天井を飾っていた谷文晁の龍の絵(現在は史料館に収納されています)が公開されます。

普段一般公開はしていないので、年に一度しか見れないまたとないチャンスです。

拝観できる時間帯は(10時00分-17時00分)ですが、初午祭には多くの人が訪れるので早めに見に行くことをオススメします!

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 柴田是真の額面著色鬼女図

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 谷文晁による竜の絵

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動画で見る王子稲荷神社の凧市

 王子稲荷神社の凧市 2016年

地 図 情 報

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王子稲荷神社の開運パワースポット

「王子稲荷神社」は関東稲荷総社の格式を持ち、開運のパワースポットとして人気の神社です。

不思議な石「御石様」や、狐が住んでいたと云われる「狐穴跡」など、見どころがたくさんあり、下町に今も息づく江戸時代の習俗の一端に触れることができる場所となっています。

願掛け石で運試し「御石様」

同神社の朱塗りの社殿の奥に進むと小さな社があり、大きな石が鎮座しています。

その前の立札には、「御石様 願い事を念じつつ持つ石の軽重により御神慮が伺えるといふ」と書いてあります。

願い事を念じながら石を持ち上げて、思ってたより軽かったらその願いが叶いやすく、重かったら叶いづらいので努力が必要、との言い伝えがあるそうです。

パワースポット狐穴の跡「お穴さま」

かつてこの辺りには信仰の対象となった、たくさんの狐が棲んでいたようで、狐は神の使いとして大事にされていました。

狐穴は、王子稲荷神社社殿の裏手にある本宮社の右手の千本鳥居をくぐってさらに奥に進んでいくと、突き当りに狭い階段があり、階段を登った先に祠と小さな洞穴があります。

この穴が狐が棲んでいたとされる洞穴で「お穴さま」と呼ばれ、今では二体のお稲荷さんの石像が祀られています。

装束稲荷神社の初午祭り

王子稲荷から線路向うには名所江戸百景の「王子装束ゑの木大晦日の狐火」の装束稲荷神社があり、装束稲荷神社でも初午祭りが催されます。

装束稲荷神社は普段は無人ですが初午祭、二の午祭のときだけ社務所が開いて「火防の凧」「御朱印」をいただけます。

大晦日に王子稲荷神社に参詣する狐たちは、まず当社の東400mにあった装束の榎と呼ばれた大きな榎の下で、装束を調えてから参詣したといわれています。

現在、その榎の木は無いが装束稲荷神社は、装束榎の根元に祀られた小さな祠が始まりであるといわれています。

装束稲荷神社の初午祭り2020の基本情報

名  称装束稲荷神社の初午祭り
開催期間2020年2月9日 毎年初午に実施
2020年2月21日 毎年二の午に実施
開催場所装束稲荷神社
所 在 地東京都北区王子2-30-14
料  金入場無料
アクセス(公共交通)JR京浜東北線王子駅から徒歩で5分
東京メトロ南北線王子駅から徒歩で5分
備  考装束稲荷神社は普段は無人

王子狐の行列について

毎年大晦日になると、関東一円から狐が集まり大きな木の下で装束を整えて、王子稲荷に詣でたという伝承があります。

そんな言い伝えを、今に残そうとする王子の人たちが集ったとき、広重の浮世絵 にならって面をかぶったり、メイクをほどこし、きつねに扮した人たちが揃って 王子稲荷神社に初詣をすることにしました。

平成5年大晦日から集り初詣をしたささやかな行列でしたが、 それが「狐の行列」のはじまりでした。

以来、王子の街の人たちは、古い文化を新しい街づくりに生かそうと、王子装束稲荷神社に集まり、行列を成して大勢の見物に囲まれながら練り歩き王子稲荷へ参詣するという、この風習を大切に守り育てている一大イベントが「狐の行列」です。

「狐の行列」については別稿で紹介したいと思います。

是非一度、凧市を訪れ、凧の絵柄を楽しむ。気に入ったら、購入してみる。そんな小さな体験から、古い文化、風習にあらためて接してみませんか。