毎年9月に開催される【さんま祭り】は、都市の発展に伴って暖かさを失っていく街に昔ながらの暖かさを呼び戻そうと平成8年から開催されるようになりました。
『目黒駅前商店街振興組合青年部』の若い柔軟な発想で「さんまは目黒にかぎる!」のオチでおなじみの古典落語『目黒のさんま』をテーマに、来場者に「極上炭焼きさんま」の無料配布や「目黒のさんま寄席」が開催される祭りとして例年2万人以上の来場者を迎えています。
出典: 農林水産省Webサイト(http://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/wpaper/h22_h/trend/1/zoom_p016.html)
東京さんま祭りの開催概要
毎年9月に開催されるさんま祭りには、【目黒のさんま祭り】・【目黒区民まつり(目黒のSUNまつり)】・【東京タワーさんままつり】があり開催時期がずれていますのでいずれかの会場で無料配布の炭火焼きサンマを楽しむことができます。
【目黒のさんま祭り】は目黒駅前商店街振興組合青年部主催(品川区役所後援)による私費行事で、9月の第1または第2日曜日に開催されます(宮古産サンマの旬によって決定される)。
【目黒のSUNまつり】は目黒区民まつり実行委員会主催、目黒区・目黒区教育委員会後援による行事で、最初は前述と同じく【目黒のさんま祭り】と呼ばれていたが、区民祭りの一部になった際に、「目黒のSUNまつり」に変更された。サンマは宮城県気仙沼産である関係で開催時期は9月の中旬になっている。
【東京タワーさんままつり】は「首都圏さんりく大船渡人会」という東京都及びその近県等に在住する大船渡市出身者で構成された組織によって東京タワーにおいて開催されています。東京タワーの高さにちなんで、大船渡直送のさんま3333尾の炭火焼き無料提供ほか、秋の旬の味を来場者に振る舞います。
さんま祭り基本情報
2017年第22回 目黒のさんま祭り
平成8年から開催された『目黒のさんま祭り』では当初から岩手県宮古産のさんまを築地で仕入れて無料配布していましたが、平成10年3回目のこと岩手県宮古市から「なぜ、そちらでは毎年宮古のさんまを使っているのですか?」との問い合わせがあったそうです。
その問いに答えて、「商店街ではお客さんに一番鮮度の良いさんまを食べていただく為に、南下するさんまが9月中旬で最も脂がのっておいしい宮古産さんまを提供しているので、さんま祭りでも「目黒の良さ」と「さんまの良さ」の両方をわかってもらうために、宮古産さんまを炭火焼きと生で無料配布している」ことを伝えたそうです。
このことに感動した宮古市から、平成11年の『第4回目黒のさんま祭り』よりさんまを無料で提供してもらえることになりました。(今年も7000尾の新鮮さんまがやってくるそうです)
さらに回を重ねるにつれ、徳島県神山町のすだち1万個、栃木・高林の辛味大根500本、炭は和歌山県みなべ町の備長炭30ケースが提供されるまでに「目黒のさんま」の輪は広がり続けています。
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目黒のさんま祭りのサンマは無料で食べられる?
目黒さんま祭り会場の商店街では、8時ごろには沿道の店舗が、サンマを焼く煙が入ってこないように窓の部分にビニールをかけていたり、道路脇ではサンマを焼くコンロの準備を始めていたりします。
祭りの来場者で早くから来ている人たちは、1列になって歩道の端に座っていたりします。
家ではなかなかできない炭火焼きの本格的な美味しいサンマが、無料で食べられるとあって、毎年2万人以上もの方が来場します。
用意される岩手県宮古産のさんまは7000尾と数に限りがあるのでさんまを味わうためには当然行列に加わり並んでいなければなりません。しかも先着順に配布され品切れになったら終了ということになり確実に貰えるとは言えません。
さんま祭りは、10時からスタートしますが朝6時から並ぶ人もいます。早く並べばそれだけさんまが貰える確率は上がりますが何時までに並べば貰える、という確実な時間はありません。
できるだけ早めに会場に行って列に並んでおきたいところですが、遅くとも8時までに行って並んでおけば大丈夫と思います。
無料サンマが食べられるまでの待ち時間は?
無料サンマが食べられるまでの待ち時間は、7時から8時ごろに並んだ場合は、大体2~3時間くらい、10時くらいに行って並んだ場合3~4時間となり平均的な待ち時間は3時間~5時間といえるでしょう。
炎天下の中を長い時間、並ぶという覚悟が必要なので飲み物の持参など熱中症対策への十分な準備が必要です。
とてもじゃないが、長時間炎天下に並ぶのは勘弁~という方は会場の商店街の店舗の中には祭りで使用するさんまと同じものを有料で提供しているところもあるので利用するとよいでしょう。
ただし、こちらもお昼前になると結構行列ができるので、注意しておかないと待たされる羽目になってしまいます。
目黒のさんま寄席
目黒のさんま祭りは古典落語の目黒のさんまをテーマに始まったものであるから目黒のさんま寄席もお忘れなく!
目黒のさんまとは作者不明、成立時期不明の古典落語の噺の一つである。さんまという低級な魚を庶民的な流儀で無造作に調理したら美味かったが、丁寧に調理したら不味かった、という滑稽噺。
落語「目黒のさんま」(ユーチューブより)
第41回目黒区民まつり(目黒のSUNまつり)
「目黒のSUNまつり」は目黒区が主催する目黒区を代表する祭の一つ、『目黒区民まつり』のイベントの一つで、他に「ふるさと物産展」「おまつり広場」「子ども広場」の4つのイベントが同時に行われます。(目黒のさんま祭りは品川区の「目黒駅前商店街振興組合」が主催するお祭りです)
「目黒のSUNまつり」も落語「目黒のさんま」に因んだおまつりで、目黒区の友好都市・宮城県気仙沼市からの新鮮なさんま(約5,000尾)を炭火で焼いて、大分県臼杵市産のカボスを添えて無料で配られます。
第41回目黒区民まつりの日時、会場、アクセス詳細
目黒のSUNまつりのサンマは無料で食べられる?
目黒区民まつり(目黒のSUNまつり)でも炭火焼気仙沼産さんまが無料で5000尾、臼杵産カボス(カボスは先着約1000名)を添えて配られます。
炭火焼さんまが配布される待ち時間は1~2時間程度です。2015年より導入された整理券(リストバンド)利用の効果でしょう。
まず、会場入り口で9時頃から配布が開始されるさんま引換券がもらえるリストバンド式の整理券をもらいます。
リストバンドにはさんま引換券と交換できる時間が記載してあるので、その時間までは他のイベントを見て回ることや木陰で休んでおくこともできます。自分は何時から配布開始なのかしっかり確認しておきましょう。
東京タワーさんままつり
今年で9回目となる、東京タワーのさんままつりは、正式名称を『三陸・大船渡 東京タワーさんままつり』と言って、毎年春分の日に三陸大船渡で水揚げされたさんまが東京タワーで無料で振舞われます。
目黒のさんま祭りと同じく、新鮮なさんまを炭火焼きの状態で堪能できるのです。東京タワーさんま祭りは目黒のさんま祭りよりは比較的にすいているようですが、年々人気と知名度は上がってきているので早めに行って整理券をもらう必要があります。
東京タワーさんま祭りで無料提供されるさんまが3333尾なのは、岩手県大船渡市が三陸海岸にあることと、東京タワーが高さ333mということにちなんでいるとの説が有力です。
出典: 東京タワー公式サイト(https://www.tokyotower.co.jp/event/attraction-event/sanma2017/index.html)
東京タワーさんま祭りの日時、会場、アクセス詳細
東京タワーさんま祭りのサンマは無料で食べられる?
さんまは岩手県の大船渡港から直送されたさんまが味わえるイベントとなっています。
2011年東日本大震災以降は復興の一環として、大船渡港に水揚げされたさんまをはじめ、水産物のPRも兼ねて毎年行われています。
無料で振る舞われる炭火焼きさんまは3333尾ですが旬のさんまをお目当てに10,000~15,000人前後の人が集まります。
さんまをゲットするためには「サンマ引換券」を手に入れることが必要です。
イベントの開始時間は午前9:30からですが、「サンマ引換券」の配布は、会場で朝7:30からですので早めに行くことがさんまをゲットする大きなポイントといえます。
会場ではさんまの無料配布だけではなく、大船渡ならではの味を堪能することもできます。
などなど旬のサンマを使ったローカルフードを楽しむことができます。
さんま以外のイベント
また、食べ物以外にも特設ステージでのイベントも充実、屋台・露店での物販・飲食テントもあり一日楽しめるそんなイベントとなっています。
大船渡特産品の販売や、さんま直送便受付コーナーなども設置されます。
【2017年のステージイベント】
・三陸にゆかりのあるアーティストライブ (XUXU、濱守栄子、澤内早苗、ほか)
・ラジオ日本公開生放送(15:00~16:00)
パーソナリティ:夏木ゆたか ゲスト:大沢桃子、美月優、山口ひろみ
・明石家さんまのモノマネでお馴染み「ほいけんた」 モノマネショー
・大船渡市のマスコットキャラクター「おおふなトン」&「ノッポン」登場。
・東京タワーアテンダントチームによるパフォーマンス
【スタンプラリー】
さんままつり会場と東京タワー大展望台や構内を回るスタンプラリーを実施。
スタンプを全て集めた方、抽選で333名様に、「大船渡の特産品」をプレゼント致します!(9:30から抽選開始)
むすび
9月に東京で開催されるさんま祭り三件について紹介しましたが、いずれも、2011年の東日本大震災以降は三陸復興を支援するイベントとして大きな役割をになってきているようです。
とは言え、古典落語「目黒のさんま」にちなんで、秋の味覚、おいしいさんまを堪能でき、落語や種々のイベントを楽しめるお得感満杯のお祭りです。
品川区でも目黒区でも港区でも、行列は覚悟してでもそれぞれの産地の旬のさんまを食べられるとあっては見逃せませんよね。
行列覚悟でも行って見ようと思いませんか?
是非、東京さんま祭り、どれかひとつでも楽しんでみてください!
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